好色と呼ばぬ山河に捧ぐ 蒼風薫/エヴァル−ジュ
私がまだ
あなたの子孫の
最初の日にはもちろん
衣服を身につけると知らずもちろん衣服を選ぶことも知らず
もちろん日本語は持っているわけもなく
いつかのご先祖様のあなたは
愛をかtsrs図抱き合ったはずでそして
母さんと同じように孕んだその後の世界で
動物園の檻の中ではなく私は
今 一つのビルの一つの部屋にいます
いつかのご先祖様のあなたはが
空の下 緑の山の下で 土の上に
産み落としたに違いない
子供もはやご先祖様で
お線香はあげなくても良い
しのばなくても良いのだと
線引きぢタノは誰がいつから
其れはどこからわからないままに
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)