君の鎖骨/秋葉竹
 


 

早起きは
一本はやめのバスに乗る
ためだったんだ君がいるから




駆ける犬
甘い香りの風を追う
花びらみたいな雪とじゃれてる



夏山に
でっかい夕日が沈むころ
歩調もはやくなる帰路の道




横を向く
視線をまっすぐ整える
生きてることってこんなもんかな



宇治川の
そばで暮らしていたころの
花火の火花を夢でみちまう



ゆっくりと
歩けばいいと云いきかせ
寂しさだけはみえないふりする



やさしげに
微笑むすべも憶えたし
孤独でだけはないふりをする




忘れたい

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