よるのうた/秋葉竹
 




よこで寝る
スマホの虜の彼女さえ
心を血濡らす悪夢に泣くよる



時は過ぎ
夢は遠くにみえたよる
眠れないほど熱すぎる息



世界さえ
燃やし尽くしてみたいゆめ
実はいまだにみたこともない


心まで
堕ちゆく罪をしっかりと
噛んで傷つくほの弱いサガ


ずっと待ち
流されもせず待ち続け
さみしい恋の色使い知り


泣く声が
しあわせ色にみえるから
光の虜になって抱くよる


より近い
ひとりの孤独を棄ててでも
とおくの愛を追い追う潮騒




舞う声や
いざなう両手がいやらしく
騙す悲しみさえも濡れてる


悲しみの
夜の夜中に絶えず散る
蝶々の羽の鮮血の声







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