下手/ねいやん
 
手も足も総動員で梯子降り姿をクスリ笑うワレモコウ

浮きもしない鶴しか折れぬこの指が雨ではないと察知した夜

聴かせたい相手も消えてしまったしコードのFが弾けぬと封印

握ってたその手が零れ落ちていく球児のように集め彷徨う

手の首に痕も残らぬ優しさで引いてくれたね走破するように

戻る   Point(1)