さよなら秋/道草次郎
 
なだらかな猫の背骨を見ならって
今日も猫背の益荒男(ますらお)ひとり


秋萩のしたたるような袖振りに
そこはかとなくそこはかと詠む


風の色とうめいむしょくひらがなの
ようなふるまいあきだけは秋


こすもすとひねもすともに嗤(わら)い合う
吹きすぎて風つきぬけて穹(そら)


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