暁待花/紫野
 

君と手をつないで見てる赤い空 春の毒皿どこまで喰らおか


満ちてゆく月を恨みつその日まで素知らぬふりで花摘む逢瀬


かの人を心で百度斬ったとて力なき手は髪を梳くだけ


ついついと黒眼流れる昼の夢 屋根にたたえる真白の光に


濃い色の光の昼をのみこんだ君の甘さが腕に残りぬ





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