迷信遊び/小林螢太
 
真夜中に口笛を吹く庭先で 待てど暮らせど 蛇が出ない


鰻食べ梅干食べてみたけれど 山椒のほうがやはり合います


風邪をひき嫁にうつしてしまったが 治ったころにうつし返され


茶柱が最近立たないと思ったら 立つはずがないパック入りだし


こんなにも噂されるはずはない だってわたしは花粉症人


食べてからすぐに寝る嫁を眺めると 牛というよりだらしない猫


迷信がキラキラしてたあの時代 むかし懐かし僕も歳をとる




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