まどか絶唱(サブカル短歌&自由律)/黒猫館館長
 
 ・まだなにも知らなかつた頃 まどかの笑顔まぶしき

 ・インキュベーター その澄んだ瞳になぜに邪(じゃ)はみあたらぬのか

 ・マミられし者よ 後につづく者たちの戦いが始まる

 ・音ゲーの上のダンサー 杏子 蛇のごとしなやかな身体(からだ)よ

 ・食物に拘(こだわり)し杏子 ただ生きることに必死だつた君よ

 ・さりげなく専業主夫の父よ 劇の裏側で君は何を悩みき

 ・やがて魔女となる物語に 観客の少女らも眼を見開きぬ

 ・アヴェ・マリア 鳴り響く劇場に さやか君の最後の笑顔

 ・ワルギルブスの夜 君の悲しみに黒き夜のざわめきを

 ・娘に往けといふ母
[次のページ]
戻る   Point(2)