死に触れて/
そらの珊瑚
死がそこにあることを知る幼子も羽だけ残し逝った虫の
きょうもまた葬儀場に黒々と人は集まり人は集まり
病葉を冬のひざしに見透かして空のこんなに小さきことを
この世への未練を断ち切る日数がたったしじゅうくにち、とは
死に触れる今ある生をおそれおののき抱きしめるため触れてみる
明日への橋を渡ればもろく揺れ怖気づかずに歩けようか
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