重ねる/はるな
 

太陽に透かしてみている罪と罰 重たいほうをぼくがもらうよ

海べには 夜の残骸、猫の死体、重なって沈む時間たち

きみのふちをなぞって辿りつく先が知らない男の肩甲骨だ

かわり目のいきおいを飲みこむ喉をひと息に裂き初夏を飾ろう

あし首に刺した模様の無意味さを 愛した人のことばに重ねる


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