みぞれ/佐藤真夏
 


気がつくと夢中で空を掃いているわたしはいつかの雨の一滴





薄まって波の光を目に宿す あなたはすでに透明標本





それぞれの同化できない手の指が束ねた数字のようにひしめく





あの二等河川で清める あい まよい 素足はこわくないのに泣いた





チョコレート食べたら帰る 東京のやさしいところそればかりいう



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