星屑でいず/本木はじめ
いつまでも聴いていたいと思う歌ずっとリピートしている僕ら
きみがほら、流れ星だと電話口言うから慌ててスリッパのまま
曲線は神の線だと昔々きみから教えてもらったような
対岸の火事にみとれて半笑い アイスを投げる猫の背中に
思い切り矛でわき腹刺されたよ。矛で、矛だよ!矛でだよ!矛!
コンタクトせずに寝たからポロックの絵画が何を描いたのか謎
似て非なるものを問われて僕は言う「春秋」きみは「行為と好意」
病んでるか病んでないかを問うきみを無視して雨を数える窓辺
炊飯器宙に舞う午後今晩は炊き込みご飯だったみたいだ
この世界光と影は同数か考えているもやし食べつつ
「ふざい」というルビが振られた廃墟にも雨は降ります星も降ります
オリオンの一角ベテルギウスくん百万光年遅いさよなら
いつまでも聴いていたいと思う歌ずっとリピートしていた僕ら
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