砂の薔薇/kawa
 
砂浜に薔薇をさして朝を待ってる鳥一羽分空があいてる



星よ私は君であったのに光が欲しいと夜にないてる



朝焼けが落ちていた拾うと歌だった捨てると朱鷺(とき)色の貝だった



肺にとらえた空気を私は自由にする海のさよならの天鵝絨(びろうど)



海月(くらげ)を描いて過ごしていた私たちの滑稽さと切実さと



南瓜が焦げるほど火を焚いて馬鹿酒元気があればなんでもできるきっと



蕾の薔薇から太陽がこぼれ落ちる海がほほ笑み空がほほ笑む
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