夏夜/黒木みーあ
 


夜が融け月明かりには雲の群れ網戸越しには緑が漂い



音が消え鼓膜に伝う夏の声雨上がりには雨乞いを



風を撫でていくゆびさきしなやかに瞼の裏で星を見ている



身を忘れ浅い眠りの深浅を気がつけばひとり佇んだまま







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