かーにばる/あぐり
 


お互いの手首に傷をつけあって きみより深い線がしあわせ。


剃刀をあてる瞬間、瞳孔が はじけそうなきみが大好き


誰よりもやさしいきみが溶く赤は 酸素に触れてよごれていくだけ


血まみれのからだを夜風で洗ってるぼくらを見上げる猫の目の色


何百回刺しても死なない夜だから あいしあうしかない僕らです。






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