異次元/夏川ゆう
歴史より未来想像する学者異次元にある預言の泉
葉桜の影が濃くなる初夏の午後涙がホロリポロリと連なる
夢よりも現実に目を向けながら剥がせない癖今ものさばる
透明な硝子は心映し出す過去も未来も統合されて
道端にペットボトルは捨てられて風で転がる世の中の闇
パソコンのキーを打つたび浮き沈み心模様は群青の色
じゃんけんに負けない自信見せつける僕等の愛は負けを知らない
決めかねてあれこれ悩む月曜日晴れか曇りか答えがほしい
蒸し暑い季節の薫り混ざり合う珈琲の湯気雲になれない
何もかもデジタル化する現実の迷路の中はアナログ仕掛け
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