環境/夏川ゆう
環境が変われ人も変化する無意識のまま光る現実
最後まで使い切れない鉛筆の孤独な叫び孤独な命
まん丸い地球に暮らす生命体近くて遠い月に恋する
夕暮れが洗濯物を染め上げて「闇が近い」と色に言わせる
そわそわと流れる時間飲み込まれ自由にならない恋の駆け引き
手を合わせ平和平和と祈るほど弾けて消える戦争の染み
山陰の温泉宿に宿泊し得意ではない歴史に浸る
明けそうでまだ明けないと梅雨が言う紫陽花の花七変化する
「利用価値ないとわかればすぐに切れ」詐欺グループのボスが一喝
土曜日の昼間から降る雨の音サイダーの泡無限に増える
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