たましいのため息/七波
もうひとりには戻れない この背中の温かさを知った後では
ガラス窓に映るわたしに寄り添い、最後の日が終わろうとしてる。
本当は誰でもいいの わたしの手を引いて逃げてくれるひとなら
さびしいさびしいさびしいさびしい それでも声に出さない現実
執着を手放してみてわかったの 残酷すぎる君のやさしさ
君にふりむいてもらえなくてかみしめる指先が今日もいたいよ
甘ったるいシェイクをかきまぜる彼女のようにやわらかに生きたい
巡りあわせがよくなかったの、と言い訳して たましいのため息
背中を向ければすぐにおそってくる獣のように生きのこりたい
もう誰も好きにならないというのろいをかけながら笑いあうのだ
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