先生/夏川ゆう
 
先生が悔いを残さず生きろと言うたった一度の人生だから

浴衣着て線香花火一つ持ち飛び散る夏に切なさを見る

言いづらい質問されて聞こえないフリして実は心に刺さる

母親に男を見る目ないのだとたまに帰ればいつも言われる

写真には元気な姿映しても心に潜むブラックホール

廃線が決まった後のその場所は寂しさ浴びて自然に戻る
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