カプチーノの泡のひげ/七波
遅刻する夢を二度見た水曜日の朝 メイクの続きは会社で
寝癖が直せなかった悲しみを窓にうつして電車はホームへ
氷の粒を瞼に閉じ込めて今日も強く生きてゆけるように
今日はボーナス支給日ですという放送 パートという名の耳栓する
記号の羅列に飲み込まれる意識 コーヒーの残り香で繋ぎとめる
あなた、対応がいいわねと女の上司に言われてどきどきする
「君はのろまだしミスも多いし口下手だしお茶も入れられないし・・・・」
書類に赤い小花を散らしてく 無かったことに出来ない傷跡
スタバでカプチーノの泡のひげ生やす どうにでもなれどうにでもなれ
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