さよならのためのリダイアル/Rin.
アンダンテ追いかけて追いかけていても君が見えない陽射しの中で
抱きしめる速度ですれ違う風はセルリアン、君の瞳に映る
炭酸の雨///下弦の月をマドラーで浸しても味なんてないまま
出窓から見下ろしている雨の街ぼくは足音だけ聴こえない
ドーナツの穴の向こうも霧雨が そんな世界のような錯覚
取り外し可能だったのですか、君の翼は 駅のゴミ箱のなか
約束の2時間前のブログ見てつないでいた手が冷えきってゆく
寂しいと寂しいと口パクをして自転車をこぐあのこの髪は
君と花の名前を吐息でかたどって歩いた道の記憶の瓦礫
いちばんのやさしさはまだ知らないでいられたから君を忘れられない
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