なかやすみ/のろま夜
憧れをひきよせる耳今日もまた夜のしじまにツンとしている
夜歩くてくてくとっこどこまでもてくてくどっこん行ける気のする
電車では夢中になった本だってベッドの上でちょこんと眠る
身をゆだね体重かけるそのときに絆の切れることになるから
あいまいな世界はどうだと歌うからゲームひとつをクリアしちゃって
道路脇アコースティックギター泣く愛はどこにも無いなんて無い
川沿いを歩く影には闇だって勝てやしない時間のついたて
赤いかばん持った彼女と知り合いで午前一時に立ち話する
繰り返すクラブ音楽耳かじり心のブレーキかかって解けない
心持かったい岩にすり寄せて気持ちがいいと叫んでみると
詩をかいてみせるあなたの耳たぶに冗談わざとふきこんでやる
生きている奥の方に手を伸ばす眠りの前のわたしの儀式
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