うたたね(建礼門院右京太夫さまへ)/
にゃんこちゃん
若葉よりさし入るひざしまぶしくてこいぬのようにきみはたわむる
真夜中の木犀の香をまといたる青きベンチに恋の揺れをり
あまだれの落ちては石にくだかれてたまりたる水ひかり輝く
おそろいのカーディガンを着てふたり深き森にてくちづけ交わす
紫陽花のむこうに船の出で行くは上総の高きここ麻綿原
からたちの垣根にひそむ飼い猫をしばし黙りて母は待ちをり
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