我は慟哭/
石畑由紀子
君の眼は使いの音色 首筋に放たれたままの蛇が目覚める
洞窟をつなぐ吊り橋キラキラと泣いてふたつの水底(みなそこ)に消え
銀色の軌跡を描く蝸牛(かたつむり) そのように我減ってしまえよ
融け合えぬ肉の慟哭飲み干せばやがて血となれ 我も慟哭
どの道を行けど順路の名の迷路 内に君棲む我は慟哭
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