わがすこやかさ/高島津諦
九や十 短歌を詠まば けらからと 泥濘尽きる 我が健やかさ
噂する障子の陰に潜み立ち耳目を塞ぐ我が健やかさ
仏くれば頭を垂れむ イエスくれば頭を垂れむ 我が健やかさ
眠りよし 書物ゆかしく 飯うまし 慰み悩む 我が健やかさ
細き眼と上がる口角吐息もて 笑顔と感ずる 我が健やかさ
わかあかと日輪照らば 濡れし友忘れて笑めり 我が健やかさ
水底より嵐を眺め凪願うアンコウのような我が健やかさ
嗚呼諸兄! 感嘆せらるばかりなり! 拍手は惜しまぬ我が健やかさ
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