61P 「短歌2」より/
むさこ
確かなる音して机上にベコニヤの
花ガラ落つる物読むときに
賀茂川の段差の水も春めきて
吾が影長く 流れに写す
草伸びて 足にまとえる散歩路に
踏み行く処 つつじ咲きつぐ
雨ぐもる川辺に干草匂ふなり
白詰草は いま花盛り
梅雨空の比叡の峰に雲低く
梔子匂ふ川風吹きて
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