50P 「短歌2」より〜 嫁ぎゆく娘/むさこ
 

それぞれの皿に苺を盛り分けて
嫁ぎし娘の数も入れおり

盛装の娘の席は遠く しばたたく
目にぼやけゆく宴の席に

夕食の時どき夫は嫁きし娘の
空席言いて酒を呑みほす

月を取れ星取れよとせがまれて
戸惑いし日も遠き思い出
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