45P 「短歌2」より/むさこ
 

峡の宿に熱き甘酒すすりつつ
硝子戸ゆすり風移りゆく

屈託のなき表情に寄りてくる
見知らぬ土地に犬の親しもよ

海過ぎて つづらの道にバスは入る
枯れし芒も見る度の味

枯れ落葉 色うせるまで朽ち果てて
師走の公園移ろい早し

琵琶湖へと陽の傾けば帰る鴎
先頭飛ぶは先生なれや
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