32P 「短歌2」より/
むさこ
夫婦喧嘩仲裁は娘が引受けて
吹き出すはめとなる雛の前
初出勤明日に控へて幼児期の
日記を見せて娘と語り継ぐ
大雨のあとの賀茂川に流れ込む
廃液は濃き染め物の色
気まぐれに花火買い来て遠き日の
甘き感傷を呼びて火をつく
浮く如く紅バラ散れり冬の庭
彩写すさまに 土の華やぎ
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