31P 「短歌2」より/
むさこ
ストーブの上に煮つまる匂いして
今宵は独り本に寄りゐる
支えゐる心重しと思ふ午後
陽ざしがいつか雪となりゐし
いやされし言葉を胸にあたためて
ショールに頬を埋めて帰る
つきまとふ煩わしさあり寝ねがたき
夜 銭湯の燈も遂に消ゆ
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