27P 「短歌2」より/むさこ
 

バス降りて 草むら行けば足もとに
稲穂ゆるがし イナゴ飛び立つ

秋雨のやうやく上りし宵の月
ジャンケンをして大人賑やか

耳もとに娘がつぶやきぬ生え際の
薄くなりしと夫のことをば

わりきれぬ思い抱けばくりやべに
とぎゆく米の水は澄みゆく
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