26P 「短歌2」より/
むさこ
花選び散散迷いて りんどうと
決めて俄かに秋をさみしむ
帰り来し子にぞ言はれて屋上に
上りて見れば満月清し
木犀の匂へる塀に沿ひ行きて
訪ぬる家を過ぎしも知らず
野生美の紫苑賞(め)でつつ行く程に
曼珠沙華炎(も)ゆる野原に出会う
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