5P 「短歌2」より 〜塩田より京都へうつる時 昭和三十四年七月/むさこ
 
吾が植えし稲は早や穂を出しにけり
そも刈らずして行く身はかなし


豊かなる無形の情は一層に
此の地離るるは苦しきものよ


娘のもらいし記念アルバム開きみれば
笑顔並びし子等達の顔


幸せにと言葉身近に町内の
翁の言葉耳が残れる


一時も永くいたしと思ふのに時計の
針の進むが早し

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