ラーほー/足立らどみ
 
ラーほー

知性的な人たちの言葉を
もぎ取っては羽の動力に
変換し続けていた最初から

羽虫は死を受け入れていて
悲しみの蜘蛛の巣に囚われた

ほら、これがラーほーだよ

羽虫の入ったお店は閉めて
私は一人田舎の風景を眺めて
黙って深呼吸を続けていた

羽虫は妖精さんなのだから

君はまだ黙って
私の肩に頭を寄せて
富士山を見ている

地政的なことは
言葉にしづらい


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