思考力動/
ひだかたけし
なんにもないなんでもない
ただうけとりうつしこむだけ
うしなってきたものうらがえし
深まる夜の余韻の確言に至る迄
私語から公言への道筋辿りて
それはいつでもどこでも
ほんとうにおこりつづける
いしきをつらぬくための
しとせいのたたかい
生者の家に死者の家の
共存し覆い被さり
上に在るもの全て下に在り
下に在るもの全て上に在り
熱く冷たく母音の国から
子音造形の肉身抉り出し轟く響、驚、響
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