復路光路。渇いた群衆/あらい
脚色に至った さいのうみのはなし。
話者の現実認識は倒壊し、示唆される程度に聳(そび)やかせて。さぁ――わたくしの意識とは却って模倣であり、遠い目をして、おおく奔られる 小首を傾げているネレイド 短なる気づきが燭台の上で動きます。
一本のひとの姿、古びたアーチにはつる草が絡み、風の先端がかすかに放つささやきが、鈴の音が 次第に離れていくごとに肌にまとわりつき、不用意な感情の壁の外へ、磁場の狂った世界を、焦点の定まらない胸懐、葉影いっぱいの交差点とは、暗紅色の芯のある砂漠で芝居がかる、夢や幻影として効果的で
あなたはいくつになっても始点が開かれ、われら渇いた群衆は在りし日に褪
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