白の涙/
栗栖真理亜
突然の雨に驚いて避けるように軒下に隠れた
冷たい雨粒が心の雫となって滴り落ちる
雨雲に覆われた白い世界
濁ったこの世界を
どうか憂いの瞳で見つめないでおくれ
傷みはやがて一筋の川となって海へと還るのだから
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