初入道/本田憲嵩
 
五月五日、
なかば強制されている春、
どうしてもせざるを得ない、
タイヤこうかん、
いっぴきの蜜蜂はわざわざ庭先にまで見学に来て、
となりの家の庭では、
紫と白、ツツジがいつの間にかもうすでに咲いている、
とても心地のよい午前の青空のした、
ちからいっぱいにボルトを締めて汗をかく、
立夏のひたいが、
そこにある、


戻る   Point(16)