かなしく空をとびたいね/大町綾音
 
「せつないさかな」

せつないさかな
せつないさかな
壊れかけのさかな
壊れかけのさかな
泣きたいな
かなしいから
泣きたいな
かなしいけど
泣きたいな
かなしくても
泣きたいな
今までずっと
泣きたいな
不協和音で
泣きたいな
かるくさみしく
壊れかけのさかな
壊れかけのさかな
せつないさかな
せつないさかな


「トビウオのパレード」

トビウオが空を飛びたくって、
雲のむこう、
海の果て、
夢にまで見た朝。
(なんのための擬人化?)
ここで語られるべきなのは、
彼らの情熱であり魂であったと、
彼らを餌にした鳥たちが思う。

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