後藤くん、金髪先生はいつまでも待つよ/洗貝新
 
 
  猫の尻を追いかけてる犬と僕

世の中には一分と待てない人間がいて、あの日の僕がそうだった。

お金の引き出しや振り込みに関して言えば人はクレイジーだ。

  今日引き落とされなければ
    明日までに払い込みを済ませなければ

なんて真剣な考えがさらに白髪を増やしていく実体のない幕の内

痛くも痒くもない銀行にとっての利潤率なんて

まやかしでいくらでも統計は処理できる

放たれた水鉄砲汚染濃度/メッキ放射線だね

その需要と供給のアンバランスを疑いながら君は待つ

税務官は息切れた         後藤くん   
              
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