悲報/秋葉竹
風さらさ
光ゆらめく四分音符
なぜ耳を刺す悲報に泣けない?
おいでよ
ずっと輝く世界に
瞳をキラキラ光らせて
初めてこの街に来たあのころみたいに
おいでよ
すべてを風に吹かせる
乾き切った喧しい駅に立って
呆然と空をみあげたあのころみたいに
おいでよ
そして時だけは止まらずに過ぎ
過ぎ
過ぎて
いつのまにか
足下をみるクセが身についた君?
おいでよ
水色の大空は
君のうえにも
どこにも
どこへでも
繋がっているんだよ
朝は
一杯のコーヒーから始めるって
あのころからの習慣だけは
忘れてないんだね
夜は
羊を数えながら眠るという
習慣もまだ
忘れていないんだね
だから
まだ行けないよね
風さらさ
光ゆらめく四分音符
なぜ耳を刺す悲報に泣けない?
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