流れ星/
たもつ
色鉛筆で家を描いた
女の子が窓から外を見ていた
窓を開けてあげると
絵の中には
いい風が吹いているみたいで
女の子は気持ちよさそうに
空を眺めた
夜には星を描いた
女の子が何か言いたそうに
夜空を指差しているので
流れ星をひとつ描き加えると
両手を合わせて目を瞑った
彼女は何を願っているのだろう
色鉛筆はすっかり老いて
絵はそこで終わっている
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