詩想、運命と灯火/ひだかたけし
 
巨大な扉が開かれる
自らの内に作動スル
私性を超えた普きもの
脳髄の筋立つ動き蠢きに

自らを意志する思考と云う
ひとつの現 宇宙過程 、

自由闊達に走る、走る


  ☆


終わりは予め
織り込まれながら

生きて生きて
その繊細に荒くれた刃で

頼りになるのは自らの内なる力のみ
追いかけて 逃れいくもの追いかけ
闇に突き落とされて何度も何度でも

自らの意識を明るく保ち

誤謬だらけの此の世に此の生に踏み込んで
更に一歩 、ひとつ灯火 必ず在るから

予め織り込まれた終わりに打ち勝てれば


  ☆


言葉の下に潜む思考の力、
銀鈴の音を絶えず鳴らしながら
蘇生する瞬間 、
現は一際深く溝を穿ちつつ
言葉と云う思考力動の眷族
既にして従え詩想を司り進む、掘り進む

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