冬の雨/
海
冷たい雨がボトボトと傘を打つ
自然と俯きがちになる
温かなものが恋しい
こんな日に限って一人きり
水たまりを避けながら
家路を急ぐ
いっそ雪になってくれたなら
空を見上げて
頬に触れた結晶が
涙のように伝う優しさを
知ることができただろう
ほんの少しの気温差で
水分も気分も随分と違う
戻る
編
削
Point
(7)