スイッチを切れ、稼働音は邪魔にしかならない時だってあるさ/ホロウ・シカエルボク
 

掘削機が強固な岩盤を削り続けているみたいな理由の無いプレッシャーが精神を脅かしていた、午前のまだ早い時間だったが俺はすでにその日の終わりを感じ始めていた、その感触をどんな風に説明してみても上手く伝えることは出来ないだろう、これはそういう種類のものだった、視界はフラッシュ効果のように時々ちかちかと瞬いた、俺の瞬きとは全く違うリズムだった、どうでもいい疲労が肩口に纏いついていた、拳骨で二、三発殴ってみると少しマシになった、数日前からなにかが頭の中で囁き続けているのだがそれをちゃんと受信することがどうしても出来なかった、が、それによって苛立ちを覚えるということは無く、まだ受信する段階ではないのだとい
[次のページ]
戻る   Point(2)