主要なひとへ/よるもと
目がさめて、机には書きかけの文字があった
だれを追いかけて書いていたのかわからないまま
ただ目がさめれば誰も居ないということがわかった
紙はめくれ、生ぬるい風がこれはあなたのものであると伝える
主要なだれかがいなくなった後
紡ぎだすものがうそでないと信じられるか、嘘か真か
体を起こす行為、その重みに責任を持つ行為を
転がったペン先に委ねる、向き合うことを始める
?
どのように
からだを動かしていたのか
白紙になにを書き出そうとしていたのか
今となってはまるで違っている、あさやかな言葉を簡単に吐けない
おおわたしの
言葉たち
そういうの全部どうでもよかった
あんなもの
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