青春のうた/秋葉竹
そのさざなみがいつまでも
ちいさな揺らぎを伝えてる
むかし夢みた船の旅
どこへ行ってもしあわせそうな
その船室でひとりきり
小窓からみる赤い月
ゆらりゆられて波のうえ
こころを洗ってくれるよう
かんがえてみれば恋なんて
したこともあるその過去が
まるで鋭い棘のよに
心の白いヤツを刺す
どこへ逃げればよかったと
正しい応えのない問いがイヤ
たぶんこのままいつか死ぬなら
だれが一番好きだと云う気か
間違う気もないなにひとつ
疾しい嘘もついてない
波も立てずに進む船
まっすぐまっすぐ進むだろう
罪というなら罪を知り
罰というなら罰を受け
もしもがあればしあわせに
なりたい夢だけみつづける
あゝ、それだけが光ってる
プリズムだって知っている
ただそれだけの消えかかる
叫びをそっと叫びたい
ちいさな声で
叫びたい
だけど人らは人として
身を斬るほどの闇に泣く
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