神を探している/
凍湖(とおこ)
神を探している
渦巻く嵐に仕え
霞に額づき
灰色の聖餐を受ける
そんなことができるような神だ
雪が降るよ
遠く故郷を離れ、胸の中に
あの重い、湿った
削ったばかりの木片のような
分厚い雪片が
底しれぬ空からあたかも無限に生まれくる
そんな雪が降る
キャンドルを灯す
いつまでも減らない蝋
かすかな煤の香り
ゆらめく影をなぞり
まだ見ぬ神を探している
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