星の散歩道/
リリー
闇夜に見上げる一等星
きみと視線を交えるひととき
さよなら と揺れながら
囁いた星影は
都会の崖にそっと咲く
冬の菫
童女の様な微笑みが
また逢える日を約束してくれる
夜露の染みわたる
鈍色の舗道
電線が夜陰に消えて
タワーマンションの窓灯りは
貝殻の息づく深海を、思わせる
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