陽の光/Giovanni
 
陽の光がさみしい それは
常緑樹の隙から洩れ来る
ひとつの悲しい思い出

私は一人
誰といても一人
木を眺めても
火を焚いても
風音に紛らわせ叫んでも
私は一人

そして
そうして
私は飛び立った
葉々の隙を抜け
木々を火々を風々を
はるかにかなたに
見下ろして

私はさみしい

だから
たった一人
高い空へと
凍えた凧のように




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